経営理念の”「食の喜び」の創造”を、言葉として浸透させたいと思っている訳ではなくて、もう既にみんなが現場でやっていることが、それなんだと知ってもらいたい。
行動が言葉としてうまく当てはめれてないかもしれないけれど、実はそれ、“「食の喜び」の創造”やん！っていう具合に、実際の行動と理念を結び付けていきたいと考えているんです。
自分自身もそうなんですけれど、「こうやったら喜んでもらえるのではないか？」という考えって、飲食業にとっての当たり前だと思うんです。

例えば、商品開発についてもこれが判断基準になっていて、綺麗とか美味しいとかっていう感覚の対象をイメージして、「本当に喜ばれるのか？」を話し合う。
製作物一つをとっても同じようなやり取りを担当者と行っています。何かに迷った時に振り返ると、“「食の喜び」の創造”がいつも何かを教えてくれる。入船の経営理念って、そういうものなんですよ。

そういう中で、僕が大切に思っていることは、シンプルな喜びなんです。
「お客様に笑顔を褒められた」とか「焼き鳥が上手く焼けた」というような、自分が嬉しい!という自身の喜びのルーツのような感情。そういうシンプルな喜びを、一人一人が大切にして欲しいと考えています。
どうしても「お客様の喜び」だけに目を向けがちなんですが、そのもっと前にある感情を改めて実感することで、自分や仲間やお客様との繋がりを意識し喜びをもっと広げていこうと思えるんじゃないかと考えています。